あの有名な大マジシャン

あの有名な大マジシャン
読み方: あのゆうめいなだいまじしゃん


 初出: 303p

 有名な大マジシャンであり、
 ナイフを使ったショーが得意。
 
 少し前に脱出マジックに失敗し、
 全身を剣で串刺しになって
 ほぼ即死した。
 
 姉さんは向人でありながらも
 彼のナイフ10本同時投げを
 「マジで神の領域だったわ」と評しており、
 彼の死去を知ったエバニーも
 「あの人のショー もう一回見てみたかったんだけどな、」
 と惜しんでいる。
 
  
 
 
 また、お開き集会にて即興で行われた
 アキコの神技ショーで沸き立つ会場においては
 
 「こんなに盛り上がったのは
  あの有名な大マジシャン呼んだ時以来」
 
 という、市長とラギーの会話があり、
 生前の彼は素晴らしい手品やショーで
 人々を魅了し、とても有名であった事が伺われる。
 
 その割に名前は一度も出てきておらず、
 ずっと「あの有名な大マジシャン」と呼ばれ続けている。
 
 
 彼が事故死した日は、ちょうど憎悪の火と
 ウインター・ブレィスが戦った日で、
 呪いによって近くの遺体へ自動転生してしまう
 憎悪の火の転生先(素体)になってしまった。
 
 普通の転生と違い、呪いによって強引に
 遺体へと移ってしまう彼の転生は非常に不安定であり、
 素体の記憶や習慣が強く残っている。
 
 お開き集会に居たエバニーの蝶ネクタイを見た際、
 メープルクライシスタウンでショーをやった時の
 彼の記憶が蘇り、まだ小さかったエバニーとの思い出、
 人間味に溢れた温かいやり取りの感傷によって
 肉体から勝手に涙が溢れてしまう。
 
 憎悪の火はこの涙が自分が流しているものなのか、
 体の記憶によって勝手に流れてしまうものなのか、
 激しい葛藤に陥り、号泣している。
 
 しかも号泣で流した涙は、自分が誰で
 いったい何なのかわからないことからくる
 激しい怒り(憎悪)によって蒸発している。
 
 この際、一人称が「オレ」「ボク」「私」と
 目まぐるしく移り変わり、彼の内面が
 憎悪の火としての自分(オレ)、
 大マジシャンとしての自分(ボク)、
 今まで転生してきた大勢の記憶の総体(私)が混在し
 相互に干渉し合う苦しい境遇であることが垣間見える。
 
 かわいそう...  

  関連: 憎悪の火
 
 




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